阪急文化財団ブログ

夏季展「小林一三ワールド 逸翁の審美眼」本日より開館です!

本日4日より、逸翁美術館夏季展「小林一三ワールド 逸翁の審美眼」という展示が開催しました。

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「審美眼」とは簡単にいうと、「美」を的確に見極める力のことをいいます。
逸翁美術館の収蔵品はそのほとんどが小林一三が自身の「審美眼」によって選ばれた美術品です。
その中より、今回は2章にわけて、
第1章を【名品から見る逸翁の審美眼】、第2章を【逸翁の「見立て」「好み」「自作」】、
というテーマで展示を行っています。

第1章では、伝統的に名品として名高い物を、
うってかわって第2章では、その名品を見抜く審美眼が、
どの様にして自身の「見立て」「好み」「自作」に役立っていったのかをご紹介します!

第1章の名品コーナーでは、墨蹟、古筆、蕪村、呉春、長沢蘆雪などの掛軸の他、
茶道具の名品などを展示しており、こちらは前期後期でほぼ入替を行います!

第2章では、逸翁らしい華やかさが見える作品を展示しています。
中でも今回の展示の大きな特徴としては、「更紗」です。
展覧会ポスターでも更紗裂を使っていますが、展示室内でも更紗風のプリント装飾や、
実際に逸翁が収集した更紗裂をご覧いただけるように展示しています。

少しだけご紹介すると・・・

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このような作品たちです。
更紗裂を展示する事はとても珍しいので、この機会に是非ともご覧ください!

それ以外にも楽しんでいただける作品を多数展示しています。
どうぞ夏の暑さに負けずにご来館お待ちしております!

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夏季展「小林一三ワールド 逸翁の審美眼」 
(前期) 開催中~8月9日(日)
(後期) 8月22日(土)~9月27日(日)

※8月10日~8月21日は展示替えのため休館していますのでご注意ください!

NHKドラマ、 「放送90年ドラマ 『経世済民の男』 小林一三」情報第4段

先日、雅俗山荘で9月5日(土)・12日(土)に放送予定のNHKドラマ、
「放送90年ドラマ 『経世済民の男』 小林一三」の収録が行われました。

実際に生活されていた雅俗山荘を使っての撮影ですので、NHKさんが当時の様子を再現されており、とても楽しく拝見しました。

少しだけ撮影風景をご紹介すると、
例えば、書斎は今にも逸翁さんがそこにいそうな状態にセッティングされました。

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書き損じたのかクシャクシャになった紙などもあってリアリティがありますよね。
撮影が終ってもこのままにしてくれたらいいのに、と言っていたほどです(笑)

実はこの雅俗山荘での撮影には、実際に逸翁さんが収集した美術品も少しだけですが登場しています。
どのシーンに登場するか、探してみてくださいね。

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こちらは、玄関前での撮影の様子です。
主演の阿部サダヲさんの後ろ姿が中央にあって、その奥にも人影が見えますね。

茶室「即庵」での撮影もありました。

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同じシーンでも色々な角度から撮影があるので、役者の方々も撮影スタッフの方々も大変ですね。
私は撮影に使用した美術品の管理もあり、特等席で見学させていただきました。
今から放送日が本当に待ち遠しいです!

友の会講座 開催!

本日(6月19日)「友の会講座」を開催しました。
テーマは「源氏物語の花」で、館長伊井春樹がお届けしました。
多くの方にご来場いただき、誠にありがとうございました!


次回の講座は以下のとおり予定しています。

日時 2015年7月24日(金)14:00~
場所 逸翁美術館マグノリアホール
演題 「源氏物語の遊び」
講師 伊井春樹(阪急文化財団館長)


阪急文化財団友の会では会員の皆様を対象に、様々なイベントを開催しています。
友の会講座は年4回開催しております(無料)。

「会員ではないけれど聴いてみたい」という方は、
この機会にぜひ阪急文化財団友の会入会をご検討ください!

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乙女文楽 吉田光華さん登場!

ブログ乙女文楽


マグノリアホールでは、5月9日(土)に吉田光華さんの「乙女文楽」公演があります!
ところで「乙女文楽」をご存知でしょうか?
「文楽」は、一体のお人形を、頭(かしら)と右手、左手、足と男性の人形遣いさんが三人がかりで操られます。

それに対して、「乙女文楽」は一人の女性が一体のお人形を操ります。
写真で光華さんの頭とお人形の頭が繋がっているのが見えますね。
お人形の足は、光華さんの膝に繋がっていますので、人形遣いの動きがダイレクトに反映するわけです。
光華さんは幼い頃から日本舞踊を極めておられる方ですので、まさにお人形と一体となり、たおやかな舞が繰り広げられます。
三人遣いの文楽とは違った楽しみ方ができますよ!

そして、光華さんの乙女文楽は、義太夫はもちろん、長唄、地歌、現代邦楽、新内、そして西洋音楽!
果てしなく広いジャンルの「音」とのコラボレーションです。

和と洋の融合、これはまさに小林一三が創った宝塚歌劇と同じです。
さて、マグノリアホールではどんな「音」で舞ってくださるのでしょう???
解説もありますので、この機会に乙女文楽の魅力をぜひ体感してください!!

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「料理を楽しむ ~再現!逸翁の茶懐石~」第1弾「洋懐石」

このたび、春季展「器を楽しむ~逸翁の茶懐石~」に因んだイベント、
「料理を楽しむ ~再現!逸翁の茶懐石~」の第1弾イベントとして洋懐石の部が終了しました。

会場はこのたびのイベントに、とてもお世話になっている「宝塚ホテル」様です。

今回お借りした場所は東館5階のゴールドの間でしたが、
お部屋のすぐ横にチャペルがあるフロアで、
エレベーターを降りてすぐのフロアの床に
「実は隠しハートがあるんですよ!」と教えてもらって合間に探してみましたが、
5つあるうち、4つしかみつかりませんでした・・・
見付けたら幸せになれるそうなんですけど、なんとも悲しい結果に(笑)

そんなことは置いておいて、
まず料理を食べて頂く前に、この度の展覧会の担当学芸員より、
逸翁の茶懐石がどのようなものだったのか、逸翁と洋食との関わりや、
宝塚ホテルの歴史や戦中に考案された「宝米」などのお話しをさせて頂きました。

また、続きまして今回お料理を再現頂きました、
宝塚ホテル総料理長の北浦様に、本日のメニューについてと、
実際に「宝米」を再現された際のご苦労話についてお話しいただいた後にいよいよお食事です。

宝米はじゃがいもを原料にして作られたものなので「米」ではないのですが、
再現するのが非常に手がかかるものなんです。
北浦総料理長に言われるまで、宝米を再現していただく発想がなかったので勿体ないことをしました。

また今度宝塚ホテルで再現されるそうですので、その際には是非召上がってみてください。
私も機会があれば是非食べてみたいな、と思っています。

食事前の風景はこんな感じです。

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(参加者の皆さまのお顔がわからないようにぼかし処理をしています)

メニューです。

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お料理はこのような感じです。

コンソメスープ

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彩サラダ
 
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ドレッシングに工夫していただいたとのこと。

メインの国産牛ミニステーキと鯛のフライ

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通常は和食で使用する器に盛り合わせて頂きました。
和と洋のコラボが素敵ですよね。

デザートのオペラ
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お皿に宝塚ホテルの外観の絵があるのがわかりますか?
実はこれチョコレートで書いてあるんです♪

デザートにお飲み物がついていました。
逸翁のメニューでは本来デザートはフルーツポンチだったのですが、
その際は食事の後にお茶があったので軽めの設定だったものを、
今回のイベントでは食事のみでしたので、少しボリュームを大事にしていただいたそうです。

どれも美味しそうですよね。
お食事の後には、参加者の皆さまから集めた質問を北浦様や、担当学芸員が答えるコーナーも行いました。

私のつたない司会で申訳なかったですが、
北浦様のお話しもとても面白く、
お見送りの際に参加者の皆さまから「面白かったです」「美味しかったです」との感想を頂き、ほっと一安心しております。

6月にはまた和懐石の再現イベントがありますので、
そちらも成功に向けて頑張りたいと思っています!



(A)


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春季展「器を愉しむ~逸翁の茶懐石~」は現在好評開催中です
~6月7日(日)まで