阪急文化財団ブログ

上巳(桃)の節句

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少し暖かくなって春の気配が漂ってきましたね。
そんな今日は「上巳(桃)の節句」です。

上巳とは「じょうし」とも「じょうみ」とも読みますが、五節句の一つですね。
旧暦の3月3日は桃の花が咲く季節ということもあり、桃の節句と呼ばれるようにもなりました。

この上巳の節句の起源は古く、元々は古来中国の「上巳節」にあります。
中国ではこの上巳の日に、川で身を清めて穢れを祓うという風習がありました。
これが平安時代に日本に伝わって、貴族階級の子女が、
天皇の御所を模した御殿や飾り付けで遊んでいた「雛あそび」と結びつきました。

また、川へ紙で作った人形を流して災厄を祓う「流し雛」という風習もあり、
現在の様な雛祭りの形になったのは江戸時代になってからとも言われているようです。

流し雛の風習は、『源氏物語』の「須磨」の巻にも、

 弥生の朔日に出で来たる巳の日、
 「今日なむ、かく思すことある人は、御禊したまふべき」
 と、なまさかしき人の聞こゆれば、海づらもゆかしうて出でたまふ。
 いとおろそかに、軟障ばかりを引きめぐらして、この国に通ひける陰陽師召して、
 祓へせさせたまふ。舟にことことしき人形乗せて流すを見たまふに、よそへられて、

などと光源氏がお払いをした人形を須磨の海に流した場面が描かれています。

公家や武家などの身分の高い女性が嫁入りする際に持参する婚礼道具として扱われるようになったこともあり、
豪華で華美なものが作られました。

美術館などでもこの季節、雛人形を飾る展覧会を開催されているところもありますね。
雛人形にも色々と形式がありますので、そういった違いを見るのも楽しみ方の一つです。

今日の晩ご飯は、桃の節句らしく、
ちらし寿司に蛤のお吸い物などいかがでしょうか♪

(A)

市川明先生による宝塚歌劇の講演会

来る3月1日、小林一三記念館「旅するTAKARAZUKA」展に合わせて
講演会「宝塚とドイツ語圏演劇 ―表現主義から『エリザベート』まで―」が開催されます。

講師は大阪大学名誉教授の市川明先生です。

ご専門はドイツ文学・演劇で、
ブレヒトやハイナー・ミュラーなどドイツ現代演劇を主に研究されています。

宝塚歌劇に関しても、今回ご講演をお願いするきっかけともなったのですが、
『演劇インタラクティヴ―日本×ドイツ』(早稲田大学出版部、2010年)や、
当財団刊行の『館報池田文庫』(30号)などにご論考を発表されています。

NHKドイツ語講座でもお馴染みの先生で、ドイツ統一を背景に進む双子の物語
「レアとラウラと楽しむドイツ語」は記憶に新しいところです。

ドイツ語圏戯曲の翻訳でもご活躍で、近年では、
ジャニーナ・カリブナリウ『ケバブ』
ゲーテ『タウリス島のイフィゲーニエ』
フリードリッヒ・デュレンマット『老貴婦人の訪問』
などが関西の劇場でも上演されました。

宝塚歌劇というとフランスをイメージする方も多いですが、
歴史的にはドイツ語圏演劇も重要な参照事項でした。
海外公演でもドイツには1938年と2000年に2度訪れていますし、
人気演目『エリザベート』のオリジナルはウィーン発のミュージカルです。

どんなお話を伺うことができるのでしょうか。
当日小林一三記念館に入館される方は無料でご聴講いただけますので、
この機会をどうぞお見逃しなく!(先着120名)

なお講演会場は小林一三記念館ではなく、そこから徒歩2分ほどの
逸翁美術館マグノリアホールですので、ご注意くださいませ。

(Y)

小林一三の生涯がNHKでドラマ化されます!!

ようやく、皆さまにこの情報をお届けできます!
情報解禁日を今か今かと待っていました(笑)

なんと、NHKで小林一三のドラマ化が決定しました!
「小林一三~夢とそろばん~(仮)」前後編で、
主役の小林一三を演じていただけるのは、阿部サダヲさんです!

このお話しを頂いた時から、誰が小林一三を演じてくださるのか、
職員の中でも予想していて、色々な方の名前が挙がっていました。
中には正解者もいて、盛り上がりました。

実は今月上旬頃に、阿部サダヲさん御本人が小林一三記念館に来館され、
その時のご様子がこちらです。

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記念館の中の小林一三の書斎に座る阿部サダヲさんです。
(通常はこの椅子には座っていただけませんのでご注意ください!)

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こちらは椅子席のお茶室即庵での様子です。

今からドラマの完成が楽しみですね!

放送日は8月29日(土)午後9時からNHK総合で前編が、9月5日(土)午後9時から同じくNHK総合で後編が放送されます。
また詳細なことがわかり次第、このブログでもお知らせしたいと思います。

このドラマが放送されるのに合わせて、夏季展は「小林一三ワールド」と題して、
美術館・池田文庫・記念館で小林一三についてより知っていただけるような展示を開催する予定です。
こちらも合わせてお楽しみに♪

(A)

14日のバレンタインは講演会です

今週末14日のバレンタインは早春展「神さま仏さま」の講演会です。

講演会は14時からで、今回ご講演いただくのは、大阪大学大学院 藤岡穣教授、
演題は「仏像きらきらし -金銅仏の魅力にせまる-」です。
金銅仏の魅力がどのような所にあるのか、藤岡先生ならではの視点でご紹介いただけると思います。
今からとても楽しみですね!

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ところで14日はバレンタインデーですね。
年々相手に渡すチョコの種類も増えて、
私が高校生くらいの時などは、「本命チョコ」と「義理チョコ」くらいしかありませんでしたが、
今では友達にあげる「友チョコ」、家族への「ファミチョコ」、お世話になった人への「世話チョコ」などもあるそうです。

この時期の百貨店のチョコレート売り場などは、
ショーケースの中を見るだけでも大変ですよね。
有名ショコラティエのチョコレートもたくさんありますし、
色々なものがあるので見てるだけでも楽しいです。

このバレンタインデー、何故こう呼ばれるようになったかというと、
3世紀頃のキリスト教の聖人、ウァレンティヌスと大きな関係があるといわれています。
といっても、元々は恋人達とは特に何の関係もない日で、
殉教したウァレンティヌスを悼む日でしたが15世紀頃から恋人達の日として採り上げられるようになりました。

日本でバレンタインデーが定着し出すのは1970年代後半で、
片思いの人が告白したり、恋人同士は女性が愛情表現したり、
そういった日として日本型バレンタインが現在でも華やかに行われていますね。

長々と書いてきましたが、バレンタインにはキリスト教の聖人が関係あるといわれているということで、
この「神さま仏さま」展の講演会がバレンタインデーに行われるのも、
何かの縁があるのかもしれません。


講演会の座席聴講券は朝の10時より引替えが始まります。
是非ご参加ください♪



(A)

「ひょうご歴史紀行」に紹介されました♪

昨日(2015年2月10日)発行の『神戸新聞』に
小林一三記念館の展示品が紹介されました!

記事は甲南大学が連載している「ひょうご歴史紀行」シリーズの一つで、
近日中にウェブ上でもご覧にいただけるようになります。
http://www.konan-u.ac.jp/kouhou/hyogo/index.html

掲載されたのは一体どの展示品でしょうか?
そして何故それが取りあげられたのでしょうか?
答えは記事をご覧いただければ一目瞭然です!

因みに、この「ひょうご歴史紀行」シリーズ、
なかなか興味深い記事が続いています。
例えば第1回は「宝塚大運動場」について書かれています。
是非上記サイトをチェックしてみてください!


(Y)