阪急文化財団ブログ

『阪急文化研究年報』第4号刊行

『阪急文化研究年報』第4号を刊行しました。

昨年度(2014年度)の事業報告のほか、
学芸員らの日々の調査・研究の成果が掲載されています。

「調査・研究」は資料や作品の「保存」「展示」を支える、
美術館・博物館の根幹的な活動でもあります。

目次は以下の通りです。


■論文「樫野南陽の「南一会」始末記 -小林一三による画家への支援組織について-」(伊井春樹)

■論文「小林一三の目指した文化ネットワークとその意義(三)
         -百貨店に作られた茶室「福寿荘」と文化圏構想-」(宮井肖佳)

■論文「豊中グラウンドの誕生とその意義」(正木喜勝)

■資料紹介「連載(五) 逸翁美術館蔵「芦葉会記」(昭和二十年)」(竹田梨紗)


本誌は池田文庫で閲覧できます。
また、大学図書館や公共図書館で所蔵されているところもあります。
詳しくは各蔵書検索をご利用いただくか、お近くの図書館でお尋ねください。

(学芸員Y)

梅の花

土日の暖かさから一転して寒い日が戻ってきましたね。
これだけ寒暖の差があると体調管理がとても大変です。
インフルエンザやノロウイルスなども流行しているようですし、
どうぞ皆さま、健康管理にはお気を付けください。

財団の書庫の裏にある梅の木が、いつの間にか花を付けていました。

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まだまだ満開とはいきませんが、側に寄ると梅花の香りがして、 心が洗われるようでした。 元々、梅は日本にはない花で、奈良時代に遣唐使が中国より持ち帰ってきたものと言われています。 現在では、花見と言えば「桜」ですが、当初は「梅」を指していました。 『万葉集』には樹木を詠んだ歌の中では「梅」が191首と最も多いのです。    「春されば まづ咲くやどの 梅の花 ひとり見つつや 春日暮らさむ」 意味:春になるとまず咲く梅の花。私一人で見て春の日を過ごすことなど出来ようか。       この歌は奈良時代の歌人山上憶良の詠んだ歌です。 春の訪れを「梅」で感じていることがわかりますよね。 春は確実にそこまで来ています。 (学芸員A) ------------------------------------------------------------ 只今は早春展 「歌舞伎絵看板展 ~文明開化の音がする~」を3月6日(日)まで開催中です。 是非お越しください♪

2月20日講演会「明治の歌舞伎と散切物の風俗」

いよいよ来週に迫りました講演会のご案内です。

逸翁美術館2016早春展
「歌舞伎絵看板展 -文明開化の音がする-」
の関連イベントとして2月20日(土)2時より、

「明治の歌舞伎と散切物の風俗」

と題した講演会を開催します。


講師は明治大学の神山彰先生です。

先生は歌舞伎はもちろん近代日本演劇の専門家で、
演劇史を問い直す数々のご著書を出されています。

現在展示中の絵看板に描かれている新しい歌舞伎
(=散切物)について研究されているのはもちろん、
実際の散切物の上演にも携わっていらっしゃいます。


講演会はちょっと...と二の足を踏む方も
いらっしゃるかもしれません。でも大丈夫です!

歯切れの良い(歯に衣着せない?)トークが先生の魅力の一つです。
おもしろくてためになる、展示品が2倍も3倍も味わえる
お話が伺えるものと、私も楽しみにしている一人なのです。

ぜひ、お気軽に、お立ち寄りください!


お席は当日10時から先着順で承ります。
展覧会のチケットで、無料でお聴きいただけます。
(「阪急文化財団友の会」の方は事前予約受付中です)


(学芸員Y)

節分

明日2月3日は節分ですね。
節分は立春の前日にあたりますから、寒さの底の日とも言われています。
実際には、まだまだ寒い日が来たりするのでしょうが、
暦の上では春はもうすぐそこになるというわけです。

節分といえば太巻きを食べる習慣は、
私が物心ついた頃からの風習でしたから(※30数年前)
どこのお家でもそうなんだろうと思っていたのですが、
実は大阪周辺だけを中心としたものだったようですね。

最近では全国的にも認知度があがったのか、
テレビのCMでも「恵方巻」として紹介されていますね。
最近の首都圏などでの調査では、豆まきをした人よりも数が増えたらしく、
すっかり定着してきたようです。

そのため、お寿司だけではなく、形状が似ているとのことで、
ロールケーキを丸かじりするなども行われているとか。
巻き寿司の種類も豊富になっていますから、どれを食べるか悩むところですね。

みなさんは、どんな恵方巻を食べますか?

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ただいまは、「歌舞伎絵看板」展を3月6日まで開催中です。
是非お越しください♪


(学芸員A)

逸翁白梅茶会を終えて

今週の月曜日25日に無事に平成28年逸翁白梅茶会を終えることが出来ました。
とても寒い中、小林一三記念館までお越しいただきまして、
誠にありがとうございました。
ご参加いただいた皆さまにお楽しみ頂けていればこれ以上、嬉しいことはありません。

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あまりの寒さに厚い氷が張っていました。 今朝出勤しながら、月曜とは明らかに違う暖かさを感じ、 (冬なのですから暖かいわけではないのですが) 「なぜ、この暖かさが月曜日じゃなかったんだろう・・」 と考えてしまうくらいの寒さでしたね。 ここ数年は比較的暖かい日が多かったので、この寒さはなかなか強敵で、 カイロで体をサンドイッチして乗り切りました。 西日本一帯が大寒波に見舞われたこともあり、 高速バスが動かずにご来館出来ない方などもいらっしゃいました。 天候に関しては自然のことですから仕方が無いこととはいえ、 せっかくお申し込み頂いていた方には残念なことになってしまいました。 次回またご参加いただければ幸いです。
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あの寒い中でも梅の花がほころびはじめていました。 春は確実に近くなってきていますね。 (学芸員A)