
歌舞伎にまつわる言葉やモノは日常的によく知られていることも多いのですが、その由来は人々の意識から薄れてしまっているものもあります。そこで、今回は「そもそもこれは?」の疑問について、さまざまな上演資料を用いてご説明いたします。
では、その上演資料とはどんなものでしょうか。ひとたび歌舞伎興行をすると、台本や道具帳などの制作資料、絵看板や番付などの宣伝物、そして役者に魅せられたファンのために、役者絵や評判記が発行され、さらには歌舞伎グッズも登場します。これら多種多様な産物が、上演資料として阪急文化財団にも遺されているのです。
本展は、江戸から明治期の役者絵を中心に、役者の魅力で芝居のあれこれを探る入門編です。ただいま三代襲名に沸く高麗屋古今の役者絵や写真にも注目します。まだ歌舞伎をご覧になったことがない方も、ご一緒に歌舞伎ワールドへ足を踏み入れてみましょう。