逸翁美術館について

逸翁美術館は、小林一三(1873〜1957)の雅号「逸翁」を冠し、昭和32(1957)年に開館しました。逸翁が収集した美術工芸品5,500件を所蔵しています。

逸翁は、阪急電鉄をはじめ多方面で活躍する実業家であると同時に、文化・芸術の世界で名を馳せた数寄者でもあります。早くも20歳代の頃から美術品の収集を始め、その審美眼は茶の道に入ることでさらに磨かれていきました。
関心の幅も広く、当館が所蔵しているコレクションは、古筆、古経、絵巻、中近世の絵画(特に蕪村・呉春・円山四条派の作)、日本・中国・朝鮮・オリエント・西洋を含む陶磁器、日本・中国の漆芸品に及びます。
翁は茶会においてこれらを披露しつつ、一般公開も計画していましたが、実現を前に他界。逸翁美術館は、その遺志を継いで設立されました。

膨大な所蔵品は、そのひとつひとつが翁の美術への想いと深い理解を語るものです。当館ではこれらをもとに、年数回の企画展を開催しています。

写真:逸翁美術館 外観

写真:色絵人物花果貼付飾壼 ドイツ 19世紀

写真:黒釉白覆輪茶碗 逸翁銘「中宮寺」 磁州窯 宋~金時代 13世紀

写真:逸翁美術館 内観