阪急文化財団ブログ

第2回狂言の集いを開催しました

新緑の美しい5月26日(土)に、
先年開催し好評のままに終了した「狂言の集い」の第2回を開催しました。
  
去年は展覧会に鬼の絵巻を出品していたので、鬼の出てくる狂言をお願いしました。
今年はお茶の展覧会でしたので、お茶にまつわる「茶壷」という演目です。
 
このたびも、ご出演していただいたのは、
能楽師大蔵流狂言方 茂山良暢氏、山口耕道氏、新島健人氏の皆さまです。
  
「茶壷」のお話を少しご紹介すると、
  
酒に酔っ払い、道で眠りこんでいる田舎者の男(山口耕道)がいます。
通りかかったすっぱ(詐欺師・茂山良暢)が見つけ、
男が背負っている茶壷を盗もうと考えます。
ところが、男は酒に酔っているといえども、
片方の肩紐に手を通したまま眠っていたため、
すっぱは容易に盗むことは出来ません。
  
そこで一計を案じ、すっぱは逆の肩紐に手を通した状態で、男を起こします。
男が起きそうになったところで、すっぱは寝転がり寝たふりをします。
目を覚ました男は、隣に見知らぬ男が寝転がっていたので起こすと、
起きたすっぱは、自分の荷物の肩紐に手をかけて何をしているのだ、
と男を問いただし、荷物を自分のものだと主張します。
慌てた男は、目代(代官・新島健人)を呼び事情を説明し、
何とか自分の荷物だということを説明しようとするのですが、
すっぱは男の主張を聞き出しては同じ話をを繰り返し・・・・
  
  
というお話なのですが、
見所はなんといっても目代と2人のやりとり、そして結末ですね。
  
何度も笑いが起こるなど、とても楽しい演目でした。
  
上演の前にはお話の内容を詳しく説明していただいていたので、
より理解が深まりましたし、
なんと、今回は特別にお客様に装束を着ていただくサービスまで!!
こちらがその様子です。
   
第二回狂言
                <お客様には掲載をご承諾いただいております>
 
 
合気道をされていらっしゃるとのことで、
着物姿も実に様になっていらっしゃいますね。
  
狂言を身近に感じていただけるこの「狂言の集い」、
今後も是非続けていきますので、第3回をお楽しみ♪