逸翁美術館所蔵の「地蔵十王像」(絹本着色、13世紀)が、この度、国の重要文化財に指定されたことを記念しまして、同作品を陳列するとともに、細部の詳細な図様を拡大して作品の魅力を解説します。併せて、天・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄の六道を巡って広く庶民を救済してくれることから信仰を得た「お地蔵さん」や、その六道の代表ともいえる恐ろしい「地獄」を描き表した作品・資料を紹介します。これにより「地蔵と地獄」が様々な関心に支えられて、生活文化の中の表象として人々の心に刻み込まれ、また親しまれていた様を示したいと思います。




