2024展示IV 特別展

漆芸礼讃 -漆工・三砂良哉-

期間:2024年9月21日(土)~11月24日(日)

itsuo24_4_OGP.jpg  三砂良哉(みさご りょうさい・1887~1975)は、大正から昭和にかけて活躍した漆芸家です。西宮で代々酒造業を生業としていた家に生まれましたが、幼少期に日本画家・守住貫魚に私淑し日本画を学んだ後、明治30年代には漆芸の道に入りました。大阪府工芸協会に所属し、大阪府工芸展覧会などに出品を重ね、大阪を代表する漆芸家の一人として活躍しました。その後、昭和4年(1929)に小林一三が創立した在阪の工芸作家による「阪急工美会」の幹事、昭和13年(1938)には、武者小路千家 十二代家元 愈好斎宗守及び木津聿斎が組織した「清技会」にも名を連ねています。寡作な作家ではありませんでしたが、未だ高い評価を得られていません。しかし絵画的で精妙優美な作風で知られ、遺された作品は技術力の高さだけでなく、創作性・デザイン力に満ちあふれています。愈好斎をはじめ、清海泰堂など武者小路千家の茶人や、小林一三に好まれたのもうなずけます。
 小林一三と三砂良哉がいつ出会ったのか、明治42年(1909)頃には知遇を得ていたことが近年の研究で判明しましたが、不明な点も残っています。しかし良哉はたびたび池田を訪れており、一三の好み物を多く手がけました。
 本展では三砂良哉を大々的に取り上げる初めての展覧会です。天才的な技術を持ちながらも世に知られなかった悲運の漆工・三砂良哉、その漆芸の粋を集めた作品をぜひご覧ください。

黒地百合蒔絵螺鈿中次
黒地百合蒔絵螺鈿中次
黒地歌劇雛祭楽譜蒔絵棗 逸翁好
黒地歌劇雛祭楽譜蒔絵棗 逸翁好
スペイン扇子蓮弁文蒔絵香合
スペイン扇子蓮弁文蒔絵香合
スペイン扇子蓮弁文蒔絵香合(内)
スペイン扇子蓮弁文蒔絵香合(内)
黒地石蕗蒔絵盆
黒地石蕗蒔絵盆
黒地紅白梅漆絵硯箱
黒地紅白梅漆絵硯箱
桜木地落花流水蒔絵小吸物椀
桜木地落花流水蒔絵小吸物椀
黒地蜜柑蒔絵手箱
黒地蜜柑蒔絵手箱
会期

2024年9月21日(土)~11月24日(日)

休館日

毎週月曜日
ただし9月23日・10月14日・11月4日開館、9月24日・10月15日・11月5日休館

開館時間

10:00~17:00(入館受付は16:30まで)

講演会

武者小路千家家元後嗣 隨縁斎 千宗屋 氏
演題 「好み物を楽しむ -茶人と職人の共同作業」

日時 2024年10月14日(月・祝)14:00~15:30
会場 逸翁美術館内マグノリアホール
料金 聴講無料、要当日観覧券
定員 100名 申込多数の場合は抽選
申込 10月5日(土)10:00より追加受付開始(先着順)お申込はこちら→ Webフォーム
申込期間 2024年9月3日(火)10:00 ~ 9月13日(金)17:00まで
抽選結果 2024年9月18日(水)に当落にかかわらずご連絡します
※阪急文化財団友の会会員優先枠あり

鑑賞講座

担当学芸員が作品の魅力、見どころなどを解説します

演題 「知られざる名工 三砂良哉 -生涯と遺された作品の魅力を語る」
講師 宮井肖佳(本展担当・主任学芸員)
会場 逸翁美術館内マグノリアホール
料金 聴講無料、要当日観覧券
定員 各回80名 先着順
申込方法 下記Webフォーム
《一般》各回とも 2024年8月20日(火)10:00より受付開始
《阪急文化財団友の会会員》各回とも2024年8月14日(水)10:00より受付開始

日時 ※両日とも同じ内容です
◆2024年9月23日(月・祝)10:30~12:00
 申込 終了しました 
◆2024年11月16日(土)10:30~12:00
 申込 Webフォーム 

展示作品

黒地百合蒔絵螺鈿中次
黒地歌劇雛祭楽譜蒔絵棗 逸翁好
スペイン扇子蓮弁文蒔絵香合
黒地石蕗蒔絵盆
黒地白梅漆絵硯箱
桜木地落花流水文蒔絵小吸物椀
黒地蜜柑蒔絵手箱
ほか 計 150 点 出品一覧

展覧会図録

2024年9月21日刊行 価格2,640円(税込)
https://shop.hankyu-bunka.or.jp/items/89753705
※展覧会を観覧されたお客様は、会期中館内ショップに限り特別価格2,400円(税込)でご購入いただけます

観覧料

一般 1,000円
大・高生 800円
中学生以下 無料

アクセス

阪急電鉄宝塚線 池田駅から北へ徒歩約10分、詳細はこちら

特別協力

武者小路千家・公益財団法人 官休庵

主催

公益財団法人 阪急文化財団

お問い合わせ

公益財団法人 阪急文化財団 逸翁美術館
TEL 072-751-3865