第1部 「茶の湯交遊録 小林一三と松永安左エ門 -逸翁と耳庵の名品コレクション-」
本年平成25年(2013)、小林一三(逸翁)が生誕140周年を迎えたことを記念して、春秋二部構成で展示を行います。
春の第一部では、「復活!不昧公大圓祭」と題して、昭和29年に阪急百貨店古美術街で行われた催し、「不昧公大圓祭」を中心に、逸翁が敬愛した大名茶人・松平不昧を取り上げ、逸翁の茶道観に迫る展覧会を開催いたしました。
この度の二部では、逸翁と同じく近代茶人の一人として知られ、逸翁の生涯を通じた友であった松永安左エ門(耳庵)を取り上げた展示を、耳庵が遺した作品を所蔵する福岡市美術館と共催で行います。
松永耳庵は、明治8年(1875)長崎の壱岐に生まれ、逸翁に遅れること一年後の明治22年、慶應義塾に入学します、同じ学舎に学ぶ先輩・後輩の間柄となった二人でしたが、親しい交流が始まるのは、慶應義塾を出、それぞれが新しい事業を起こす、いわば実業家として黎明期のことです。
その後、逸翁が84歳で亡くなる昭和32年まで、約50年に渡って交流は続きました。
中でもとりわけ注目するのが茶の湯を通じた交流です。
この展覧会では、逸翁と耳庵のコレクションの中から、二人の茶道観を表す道具の取り合わせや、茶の湯の枠を超えた蒐集品の数々を紹介します。
近代茶人・逸翁と耳庵、茶の湯を通じた二人の交遊をご覧下さい。
※目録はこちら。(pdf1.95MB)