2016春夏展

茶碗抄 ―茶碗を楽しむ10の法則―

期間:前編:4月9日(土)~6月5日(日) 後編:6月11日(土)~8月7日(日)

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 茶碗の魅力とはどの様なところにあるでしょうか。茶碗の姿・形、釉薬による色や現れた景色、華やかな絵付、見込や高台の様子、手触りなど、どこに魅力を感じるかは人それぞれ異なりますが、そうした全てが茶碗の魅力を形作る要素と言えるでしょう。

 古来より陶磁器は様々な土地で焼かれ、それは日本国内のみならず、世界各地に及びます。やがてその中から茶碗を焼く窯が現れ、茶の湯の隆盛ととも に盛んに作られるようになりました。名も無い職人や陶工によって焼かれたもの、時には著名な作家や陶工の手で作られた茶碗は、多くの茶人たちに愛好され、 現在に伝えられています。特に「一樂二萩三唐津」や「一井戸二樂三唐津」と呼ばれて、茶人に愛される優れた茶陶を焼く窯を呼び表わす言葉もあり、茶の湯の 世界において、茶碗は欠かすことの出来ない道具の一つであることが窺えます。亭主と客の間を行き来する茶碗は、亭主の「もてなしの心」を伝えるものであ り、客はその心とともに、直接手にとって触れることで、茶碗の持つ息づかいを感じることが出来ます。これもまた、茶碗に魅せられる要因の一つではないで しょうか。

 このたびの展示では館蔵品の中から10のテーマに沿った茶碗を選び、その楽しみ方を10の法則で紹介します。逸翁が大切に所蔵し、数々の茶会を彩った茶碗に加え、近・現代の作家によるものなど、様々です。あなたのお気に入りの一碗を見つけてください。

会期 前編 : 4月9日(土)~6月5日(日)
後編 : 6月11日(土)~8月7日(日)
※前編後編で展示品を総入れ替えします
主な展示品 (前編) 井戸茶碗   小堀篷雪銘「野分」
黒樂筒茶碗  惺斎追銘「老松」   樂長次郎 作
仁清写色絵筋文入子茶碗      仁阿弥道八 作
※目録はこちら。(pdf.約1MB)

(後編) 五彩群童遊戯文茶碗
赤樂茶碗   銘「常盤」        樂長次郎 作
丹波茶碗   銘「鬼ヶ城」 他
※目録はこちら。(pdf.約1MB)
ギャラリートーク 4月30日(土)・6月18日(土)午後2時から担当学芸員による展示解説
講演会 《茶碗を楽しむ、茶碗で楽しむ》
日 時  7月16日(土) 14時より
講 師  伊藤 嘉章 氏(京都国立博物館副館長兼学芸部長)
会 場  マグノリアホール(逸翁美術館内)
※入館者聴講無料・午前10時より座席券配布 先着120名
トークショー 《茶碗トークShow 作る人 × 売る人 × 使う人》
日 時  5月21日(土) 14時~15時30分

作る人  陶芸家    村田浩一郎氏
売る人  北川昭雲堂 北川正治氏
使う人  三丘園    宮川宇一氏
それぞれの立場の違う3名を迎えて、「茶碗」についてのアレコレを、様々な角度からご紹介!

会 場  マグノリアホール(逸翁美術館内)
※入館者聴講無料・午前10時より座席券配布 先着100名
休 館 日 毎週月曜日(ただし、7月18日(月)開館、7月19日(火)休館)、
6月6日(月)~6月10日(金)
開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料 一般 700円
大・高生 500円
中・小生以下無料
シニア(65歳以上)500円
アクセス 阪急電鉄宝塚線 池田駅から北東へ徒歩約10分、詳しくはこちらへ
主 催 公益財団法人阪急文化財団
※お問い合わせ 公益財団法人阪急文化財団 逸翁美術館
TEL 072-751-3865  FAX 072-751-2427