

茶の湯を大成した千利休を祖とする千家は、その孫・宗旦の息子の代で三家に分かれ、三千家(表・裏・武者小路)として、現代へと利休の茶を伝えています。この千家に出入りし、家元の好み物や道具などを製作する十の職家が現れ、やがて千家十職と称されるようになりました。利休の茶の湯を体現した茶碗を焼いた樂家を筆頭に、大西家、中村家、奥村家、中川家、土田家、黒田家、飛来家、永樂家、駒沢家が製作した茶道具類は、茶人の憧れとなっていきました。今回は、三千家歴代の家元と、十人の職方の手になる茶道具を、逸翁のコレクションからご覧いただきます。