2019年に開催した展覧会「阪急沿線むかし図絵 大正・昭和のゆめとまち ~池田文庫ポスターコレクションより~」の続編として、昭和後期、主に1970〜80年代の阪急沿線風景を紹介します。EXPO'70、ポートピア'81、梅田エリア総合開発、宝塚歌劇ベルばらブーム、ブレーブス日本シリーズ三連覇など、阪急沿線ではこの時代、社会現象というべき空前の出来事が続きました。一方、日常的な生活空間においても、テニス、スイミング、ボウリング、フィットネスなど、新しいレクリエーションが身近になりました。駅ビルが次々と生まれ、ショッピングの楽しみも増えました。宝塚ファミリーランドにはいつも歓声がこだましていました。
今回展示するのは、当時のポスター、イラスト、絵画、原画、写真、映像などです。憧れのファッション、夢中になったアイテム、“逆に新鮮”といえるデザインがここかしこにあふれ、熱狂的な時代のムードもにじみ出ています。新型コロナとともに生きる現代の私たちにとっては、あの時代を体験したか否かにかかわらず、まるで別世界のように映るかもしれません。近年再評価の機運が高まる1970〜80年代の文化に今こそ触れてみませんか。