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2015年友の会見学旅行に行ってきました♪

ようやく秋めいてきた10月3日(土)、今年も友の会の見学旅行を無事に開催いたしました。
毎年行き先が違うのですが、今年のメインは兵庫県美方郡香美町にある「大乗寺(応挙寺)」です。

兵庫県美方郡香美町はもうすぐそこが日本海という場所ですから、
大阪から向かうには結構遠いのが難点。

途中の出石でまず近畿でも最古の芝居小屋「永楽館」を見学しました。
明治34年に建てられた当時のままの姿を見ることが出来る大変貴重な場所です。

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この中で現在でも営業されていらっしゃるお店は大分数が少なくなっているとのこと。
時代の移り変わりを感じます。

お昼ご飯は出石と言えばお蕎麦!とのことで、蕎麦御膳を頂きました。

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そして、再びバスに揺られてようやく「大乗寺(応挙寺)」に到着しました。

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寺内は山岨副住職にご案内いただきました。
わかりやすく詳しいご説明はとても勉強になりました。
参加者の方々もじっと耳を傾けていらっしゃいました。

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特別な場所も見学させていただけたので、会員様も楽しんでいただけたのではないでしょうか。

途中で休憩のために道の駅但馬まほろばに立寄って帰路につきました。
長いバスの旅でしたので、お疲れが出られてないといいのですが。

阪急文化財団友の会では年に1度こういった見学旅行を行っています。
是非ご入会いただいて、ご参加ください♪

(学芸員A)

平成28年逸翁白梅茶会の申込みを開始しました

平成28年の逸翁白梅茶会の申込みが10月1日より始まっております。
この「逸翁白梅茶会」は、小林一三(逸翁)の命日である1月25日に毎年開催する追慕茶会です。
何があってもこの日に茶会を行いますので、
来年1月25日は月曜日で本来ですと休館日ですが特別に開館します!
(翌26日を休館します)

逸翁が生涯かけて集めた茶道具の中より選び出して行う茶会で、
本来ですとガラスケースの中でご覧いただくものを身近でご覧いただき、
かつご使用いただく大チャンスです。

お茶会って難しそうだし、お茶の心得なんてないし・・
そう思って悩まれていらっしゃるならば、どうぞご心配なくお申し込み下さい。

逸翁白梅茶会は気軽にお茶を楽しんでいただくことを提唱した逸翁のモットーの通り、
気軽なお気持ちで参加いただければと思います。

三千家の先生方に毎年持ち回りでご担当いただいておりますが、
来年は表千家生形朝宗庵社中にご担当いただきます。
生形先生は、逸翁の茶道の師であった生形貴一宗匠のお孫さんに当たられ、
逸翁とも非常に縁の深い先生です。

詳しい申込み要項はこちらの「逸翁白梅茶会」のページをご確認くださいませ。

皆さまのお申し込みをお待ちしております♪

(学芸員A)

NHKドラマ「経世済民の男 小林一三」のトリビア 第6弾

松永安左エ門翁篇も先だって26日に放送が終りましたね。
この「経世済民の男」シリーズもこれで終わりなのかと思うと、少し切なくなります。

「電力の鬼」と呼ばれた松永安左エ門翁は、
先の二名とは違って、ある年代だけを切り取ったドラマになっていましたね。
個人的には、生涯をダイジェストで追うのも、
この様に切り取って採り上げるのもどちらも良いところ、難しいところがあるなぁと思いましたが、
安左エ門翁の電気事業に対する強い思いは表現されていましたね。
どの回もこの放映回数では物足りない!そう感じられたのではないでしょうか。

ドラマの中で、お茶を楽しむシーンや、茶碗を購入しようとして奥さんに止められていたシーンがありました。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、この安左エ門翁と一三翁は茶友で、
それも親友と言っていいくらい仲良くしていました。

若い頃には、実は一緒に牢屋に放り込まれたこともあるってご存じでしたか?
この時、一三翁は飄々としていたのですが、それをみた安左エ門翁が驚いたということが自叙伝などに書かれています。
元々、安左エ門翁はお茶に興味がなかったんです。
お茶に没頭する一三翁を呆れて見ていた安左エ門翁ですが、後には茶道に没頭するようになり、
茶人垂涎の的であった「佐竹本三十六歌仙切」を手に入れた際には、
その事を知った一三翁が「いっぱしの茶人になった」と述べたことなどもありました。

ドラマでは一切交流が描かれなかったのが少し残念でしたね。
なかなか難しいかもしれませんが。

この絵は安左エ門翁に一三翁がお土産にもらったものです。
アマン=ジャンの「少女像」です。
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また一三翁が亡くなった時に安左エ門翁からコウ夫人に届いた追悼の漢詩はこちらです。

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どちらも二人の交流を物語る作品です。

後、もう一つ、ドラマの中で安左エ門翁がその他の委員達とお茶を飲んでいたシーンなどで使われていた建物は、
三重県の桑名にある「六華苑」という建物なのですが、
この六華苑は諸戸清六氏という方の旧邸で、和洋折衷のとても素敵な建物です。

初代の諸戸清六氏と一三翁は若い時代に実は交流があります。
三井銀行の大阪支店に勤務中に、諸戸清六氏と出会った若い一三翁に、
諸戸氏は勤務振りを誉め、袂から桑名名産の蛤のしぐれ煮を下さったそうです。
安左エ門翁と二代諸戸清六氏は茶友でもありましたから、
この六華苑でドラマ撮影が行われたことで、
時空を超えた交流があったことになりますね。

安左エ門翁との交流は、2年前に展覧会でもご紹介しました。
茶の湯交友録 小林一三と松永安左エ門-逸翁と耳庵の名品コレクションという図録でご紹介しています。
よろしければご覧ください♪

(学芸員A)

NHKドラマ「経世済民の男 小林一三」のトリビア 第5弾

小林一三ドラマ・トリビア第5弾です。
そろそろドラマの熱気も冷めてきたところ…ではありません!
まだまだ熱いです。

交友を結んでいた「松永安左エ門編」も放送されましたし、
26日には「小林一三」後編の再放送もありますしね。

さて、その後編からまたまたトリビアを。
いよいよ箕面有馬電気軌道が営業を始め、
社内や車内の様子が画面に何度も登場しました。

その背景を彩っていたポスターの数々、ご覧いただきましたか?

リアルだなぁと思われたアナタ。
それもそのはず、池田文庫所蔵の実物ポスターをもとに、
原形をうまーく残したまま、アレンジされているのです。
たとえばこれ。

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「阪急食堂」のポスターですが、これをアレンジしたものが、
あるシーンで使われていました。お気づきになりましたか?

他にも、宝塚少女歌劇の公演ポスターや
沿線案内のポスターが随所に使われていました。

池田文庫は、大正時代から現在にいたるまでの各種ポスターを
約 18,000 点所蔵しています。
それらの画像は館内の専用パソコンでご覧いただけます。

電車に関するものはもちろん、宝塚歌劇、ファミリーランド、
阪急ブレーブス、西宮球場での各種イベント、住宅・不動産、
沿線行楽などなど、100年分の歴史をお楽しみいただけます。

お立ち寄りの際は、チラッと「ポスター検索システム」を
のぞいてみてくださいね。

(学芸員Y)

NHKドラマ「経世済民の男 小林一三」のトリビア 第4弾

小林一三ドラマ・トリビア第4弾です。今回は後編からご紹介。
上司の岩下清周さんと一三さんの関係に、胸が熱くなった方もいらっしゃると思います。

神戸線開通に奔走する一三さんの心の内を代弁するものとして、
『歌劇十曲』という本が登場したのを覚えていらっしゃいますか?

一三さんを「おやっさん」と呼んでいた丸山さんが、
一三さんの妻コウさんに手渡した、あの本です。

これは実在の本で、一三さんが書いた宝塚少女歌劇の脚本集なのですが、
その序文として「此書を岩下清周翁に献ず」が掲載されているのです。
(版によって掲載されていないものもあります)

もちろんこれも池田文庫の蔵書にあります。気になる方はぜひお越しください!

……と普通なら宣伝で終わるところをですね、現代はデジタル社会ですから、
国会図書館も大変素晴らしい仕事をされていまして、
何とこちらから自由にご覧いただくことができます!

 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

国立国会図書館デジタルコレクション

ドラマ自体が一つの完成した作品ではありますが、
ドラマを通じて「小林一三」のいろいろを知っていただくのも、
私たちにとっては嬉しいことです。

(学芸員Y)

ドラマを見終えて・・

怒濤のブログ更新になっていますね。
それもこれもドラマ「経世済民の男 小林一三」のおかげなのですが、
皆さんは、昨日放送の後編もご覧いただけましたでしょうか?

私は少なくとも3回は泣いてしまったのですが、
皆さんはいかがでしたでしょうか。
どちらかというと前編が、成功するまでの、
色々とダメな部分を面白く描いていただけに、
後編のシリアスな展開がより輝きましたよね。

個人的にグッときたポイントを書きますと、
1)宝塚大劇場で「モン・パリ」を見ながら久しぶりに岩下清周と再会し、
阪神との合併を持ちかけられた時のセリフです。
岩下さんの涙に、私も堪えきれませんでした。

実はこのシーンは、NHKホールで公開収録されていたシーンだったので、
私も現地で見学していました。
現役タカラジェンヌさんたちによる再現に見とれていた間に、
あんな感動的なシーンが撮影されていたなんて。

2)なんといっても長男冨佐雄さんとの病床でのシーンですね。
「約束」の話や、「自分も働きたいです」のやり取りに、
涙が溢れました。

皆さんの感動ポイントはどこでしたか?

見所シーンたくさんの小林一三ドラマは残念ながら終ってしまいましたが、
その生涯かけて集めた美術品が観られる展覧会「小林一三ワールド 逸翁の審美眼」は、
9月27日(日)まで開催しています。
是非ご来館ください♪

また、最後ドラマで東宝の忘年会でスピーチをしていましたが、
その東宝に関係する展示「小林一三ワールド 夢ひらく東宝」も、
小林一三の生涯や実際のロケ現場にもなった小林一三記念館でも、
「小林一三と野球」展を9月27日(日)まで開催しています。

三館合わせてご覧くださいませ。

(学芸員A)

小林一三が持ち帰ったガムランが蘇る!

小林一三が持ち帰ったガムランが蘇る!
  Margasari【マルガサリ】・・・Magnolia
   ~ガムラン-典雅な響きと舞い~  9月23日開催

ガムランチラシ

このところ、NHKドラマ「経世済民の男 小林一三」の話題があちらこちらで飛び出し嬉しい限りです。今日はいよいよ後編放送です!

先週5日放送の前編では、阿部サダヲさん演じる一三さんは、
とんでもないことをしでかすのに、憎めない、お茶目なキャラクター。
後編ではそのシャープな眼がキラリと光り、斬新な発想を現実のものとしていきます。
一三さんの眼力も見所の一つですね。

今日放送の後編では、先週4日に、わがマグノリアホールでマシンガントークを繰り広げてくださった ”あのミュージカルスター”井上芳雄さんの姿も登場します!
前編は語りだけでしたからね・・・。

ところで、小林一三翁の業績は、へぇ~こんなことも?!というものがどんどん出てくるのですが、日本に初めてガムランを持ち込んだことはご存知でしょうか???

そもそも、「ガムランって?」と思われる方も多いかと思います。
ガムランはインドネシアの民族音楽です。
ジャワ島やバリ島を旅行された方は、現地でご覧になったかもしれませんね。
銅鑼(ドラ)や鍵盤打楽器など様々な楽器を組み合わせて合奏されます。
小林一三は、商工大臣をしていた1940年に蘭印(インドネシア)を訪れます。
そのときに持ち帰ったのが、ジョグジャカルタの王家筋に伝わるガムラン一式です。
なんと、これがガムラン楽器の日本上陸第1号というわけです。

このガムランは、宝塚歌劇の『女八幡船(おんなばはんせん)』(1941年)という作品をはじめ、
『ジャワの踊り子』(1952年・1982年)でも使われました。
ただ、これらの劇中では小道具的な扱いで、演奏するというほどではなかったようです。

そして、月日は流れ池田文庫で保管することになったのですが、
楽器としては損傷があり、演奏することは難しい状態でした。

ガムラン保存状況

小林一三の持ち帰った博物資料とするなら手を加えない方がよい・・・。
でも、そのまま眠らせておいては日の目を見ることはなさそう・・・と考えたあげく、
傷んだ部分を修復し、楽器として蘇らせることにしました。
このガムラン一式はインドネシアへしばしのお里帰り。
立派な楽器として戻ってきた1998年に、池田文庫で御披露目のコンサートをしました。
その後は宝塚歌劇『MAHOROBA』(2007年)でも使われています。

インドネシアでの修復から御披露目コンサート、
さらにその後は今日までガムラン一式を預かっていただき、
楽器として活用していただいてる中川真先生のグループ「マルガサリ」の皆様によって、今回のコンサートが実現しました!
舞踊もあわせてご覧いただきます。

一三翁がジョグジャカルタで魅了されたガムランってどんなもの?
そんな疑問をお持ちになった方はぜひこの機会をお見逃しなく!!

今夜のドラマで商工大臣になる一三さんもしっかり見届けてくださいね。

(学芸員T)

NHKドラマ「経世済民の男 小林一三」のトリビア 第3弾

小林一三ドラマ・トリビア第3弾です。
ドラマの中でもひときわ異彩を放つ借金ダルマ。
前篇の後半、一三さんがダルマの悪夢にうなされるシーンがありましたが、
あの時寝ころびながら読んでいた雑誌がこれです。

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『ホトトギス』1907(明治40)年1月号です。
夏目漱石「野分」、寺田寅彦「森の絵」、高浜虚子「欠び」などが収録されています。
ただしドラマで使われたのはこれを基にした複製で、
裏表紙は同年12月号のものが使われています。

この『ホトトギス』、現在は池田文庫の所蔵ですが、
旧蔵は小林一三自身ですので、本物の一三さんも手にしたものと思われます。
100年以上時が流れてドラマで使用されるなんて、何だかステキなお話ですね。

一三さんは若い頃から文学と芝居が大好きでした。
ドラマでも小説を書いているシーンがありましたが、
実際17歳で新聞に小説を連載するなど、早熟の文才を持ち合わせていたようです。
宝塚歌劇の台本も30作ほど書いています。

ほかでもない『ホトトギス』だからこそ、文芸を愛した一三さんのもう一つの顔が、
さりげなくあの場面に描かれていた…のかもしれません。

(学芸員Y)

NHKドラマ「経世済民の男 小林一三」のトリビア 第2弾

NHKドラマ「経世済民の男 小林一三」のトリビア第2弾です。

今回のドラマには池田文庫の蔵書も登場しています。
前編の冒頭、一三さんが現金輸送中にこっそり本を読むシーンがありました。
その本がこれです。

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タイトルは『近松叢書 曽根崎心中 心中二枚絵双紙 博多小女郎浪枕 合巻』
明治24(1891)年武蔵屋叢書閣による出版で、池田文庫の蔵書は初版のものです。

「近松」というのは浄瑠璃・歌舞伎の作者、近松門左衛門のことです。
一三さんの近松好きは自伝『逸翁自叙伝』等でも知られていますが、
それをふまえた脚色と言えそうです。

あ、現金輸送中にお金を盗まれそうになったというエピソードはフィクションですよ(たぶん…)

(学芸員Y)

NHKドラマ「経世済民の男 小林一三」のトリビア♪

NHKドラマ「経世済民の男 小林一三」前編、ご覧になりましたでしょうか? 

私(=学芸員Y)始終ニヤニヤしながら見ておりましたが、
終盤の岩下清周さんと一三さんのやりとりでは、感極まって思わず涙がホロリ。
これは後編も絶対に見逃せません…

さて後編では、一三が実際に暮らした雅俗山荘(現 小林一三記念館)や逸翁美術館の収蔵品が登場しますが、
前編でも池田文庫の所蔵資料がいろいろ登場していました。

たとえば、開業時の梅田駅に貼られていたポスター(女性の絵)や路線図、
電車の正面がデザインされた開業告知ポスターなどです。
画像はこちらの下の方→http://www.hankyu.co.jp/ekiblo/hensyu_bu/20206/

もちろん実物ではなく複製で、ドラマに合うよう加工されているものもありますが、
資料のこういう活用のあり方も私たちには大変うれしいことです。

女性の絵のポスターは、池田文庫内のポスター検索システムのほか、
小林一三記念館の展示室でもご覧いただけます。
実は女性が手にしている団扇には当時の路線図が描かれていますが、
延伸予定として宝塚の先の有馬駅や、梅田の先の野江駅なども載っています。

もう一つ私的萌ポイントは、終盤、一三さんが資金集めに奔走し、北浜銀行へ向かう道すがら、
「あんたばっかり遊びに行かんと、たまには子供も連れて行くくらいのこと…」
という女性の声が聞こえてくるところです。

一三さんの夢の一つは「家族みんなで楽しめる新しい娯楽」を提供することでした。
それが少女歌劇も含む、一大レジャーランド「宝塚」などにつながっていきます。

このように画面の隅々まで見所いっぱいで、一言一句聞き逃せないドラマです!
早く後編が見たい…!

※このトリビアシリーズ、しばらく続きます。こうご期待!

(学芸員Y)